許可申請の書類を、そろえる順に並べる。人材派遣の会社設立からの段取り
労働者派遣事業の許可申請でそろえる書類を、着手する順に並べます。申請の流れの中で時間のかかるものから始めれば、会社設立から…
定款づくりから登記、労働者派遣事業の許可申請、許可証の交付までを時系列で追います。どの段階で何の書類を出し、営業開始までにどれくらいの期間がかかるのかをまとめます。
このテーマを、さらに一つずつ掘り下げた記事です
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労働者派遣事業の許可申請の流れを、都道府県労働局への事前相談から書類の準備、申請、審査、許可証の交付まで順に追います。会社…
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労働者派遣事業の許可には有効期間があります。初めての許可は3年、一度更新すれば5年。更新申請の期限、更新時に確かめられること…
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人材派遣の会社設立で決める事業年度は、税務の都合だけで決めるものではありません。許可申請で提出する決算書の時期、3年後の更新のタイミングまで、許可申請の流れを見通して決める必要があります。
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人材派遣の会社設立から営業開始までの流れを、登記・許可申請・審査・初回入金まで段階ごとに期間で見積もります。どこが自分で短…
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人材派遣の会社設立の流れで、いちばん時間がかかるのが自分で中身を作る書類です。就業規則・個人情報適正管理規程・教育訓練計画…
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人材派遣の会社設立の流れを、事業設計から定款・登記・許可申請・実地確認・許可証の交付まで通しで並べます。どこで止まりやすいか、どこを前倒しできるかもあわせて書いています。
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この記事は、こういう方に向けて書いています
人材派遣で会社設立をしようと決めたものの、何から手をつけて、どの順に進めればよいのかを通しで知りたい方に向けた記事です。登記の手続きは調べれば出てきますが、そこに労働者派遣事業の許可申請がどう重なるのか、必要書類はいつそろえるのか、営業できるのはいつからなのか。そこが一枚にまとまっていない、という段階を想定しています。
先に結論を書くと、人材派遣の会社設立の流れは「会社設立の登記」と「労働者派遣事業の許可」の二段構えです。登記が終わらないと許可申請には進めず、許可証が交付されるまでは人材派遣の営業ができません。そのため、会社設立だけで始められる業種より、営業開始までの期間がはっきり長くなります。
このページでは全体の順番だけを示し、段階ごとの細かい論点は各見出しの下にある記事で掘り下げています。金額と期限は2026年8月27日時点で厚生労働省などの公表資料により確かめたもので、2026年10月18日にこのページを見直しています。許可の可否を判断するものではありませんので、実際の申請は所管の都道府県労働局と社会保険労務士にご確認ください。

人材派遣会社の設立の流れを一言で言うと、会社設立の登記を終えてから、労働者派遣事業の許可を取るという二段構えです。飲食店や小売店のように、会社設立の登記が済んだ日から営業できる業種とは、ここが根本的に違います。
人材派遣は、派遣スタッフを雇う会社(派遣元)と、仕事の指示を出す会社(派遣先)が分かれる働き方です。雇用管理が適正に行われるかを国が前もって確かめるため、労働者派遣事業は許可制になっています。許可を受けずに労働者派遣事業を行うと、労働者派遣法第59条により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。

この図のうち、時間が読みにくいのは二段目です。会社設立の登記は書類がそろえば手続きとして進みますが、許可は労働局の審査と事業所の実地確認を経て決まります。厚生労働省は、許可申請を事業開始予定時期のおおむね2〜3か月前までに行う必要があるとしています。
そしてこの二段は、ばらばらには進みません。一段目の会社設立で決めた資本金の額が、二段目の許可の資産要件の判定にそのまま使われます。定款の事業目的は許可申請の添付書類として労働局に出ます。会社設立の流れを考えるときは、最初から許可の側を見ながら決めていく必要があります。
会社設立から許可証の交付まで、手順を一つずつ並べた記事
出典人材派遣・職業紹介を行う皆さまへ (厚生労働省/2026年10月18日確認)

人材派遣会社を設立するには、定款を作り始める前に決めておくことが三つあります。資本金の額、定款の事業目的、決算期です。どれも会社設立の書類に書くものですが、効いてくるのは許可申請のほうです。
労働者派遣事業の許可には、財産的基礎の要件があります。事業所1か所の場合、基準資産額が2,000万円以上、自己名義の現金・預金が1,500万円以上、基準資産額が負債総額の7分の1以上の三つを同時に満たす必要があります(2026年8月27日時点、厚生労働省の許可基準による)。事業所を増やせば、金額は事業所の数だけ掛け算になります。
基準資産額は資産から負債を引いた額なので、借入で預金を増やしても基準資産額は増えません。会社設立の直後は決算書がまだないため、設立時の資本金がそのまま判定の材料になります。資本金を小さく始めて後から増資する場合は、その手続きと登記の費用、そして許可申請の時期の遅れも計画に入れてください。
事業目的には「労働者派遣事業」を入れておきます。許可申請では定款と登記事項証明書が添付書類になるため、ここが抜けていると、目的の変更登記をしてからでないと申請に進めません。決算期は、最初の決算書がいつできるかを決めます。決算期をいつにするかで、許可申請に使える決算書のそろう時期と、更新のときに見られる決算の時期が変わります。

このうち一つでも見通しが立たないうちは、会社設立の登記を急がないほうが安全です。登記を済ませても、許可の要件を満たせなければ人材派遣の営業はできず、会社の維持費だけがかかり続けます。設立が途中で止まりやすい場所と、そこからの戻り方は下の記事にまとめています。
この見出しを詳しく書いた記事
出典許可基準(労働者派遣事業を適正に実施するために) (厚生労働省/2026年10月18日確認)

一段目の会社設立の方法そのものは、人材派遣でも他の業種と同じです。株式会社なら、定款を作って公証役場で認証を受け、資本金を払い込み、法務局に設立登記を申請します。合同会社なら定款の認証は要りません。登記の申請書の様式は法務局のページで公開されています。
| 手続き | 株式会社 | 合同会社 | 人材派遣で気をつける点 |
|---|---|---|---|
| 定款の作成 | 必要 | 必要 | 事業目的に労働者派遣事業を入れる |
| 定款の認証 | 必要(手数料1万5,000円〜5万円) | 不要 | 資本金と発起人の条件で手数料の区分が決まる |
| 資本金の払込み | 必要 | 必要 | 基準資産額の判定に使われる額になる |
| 設立登記の登録免許税 | 資本金の1000分の7(最低15万円) | 資本金の1000分の7(最低6万円) | 許可の登録免許税9万円とは別にかかる |
定款認証の手数料は日本公証人連合会、登録免許税は国税庁の資料による(2026年8月27日確認)。資本金2,000万円の株式会社なら登録免許税は1000分の7で14万円となり、最低額の15万円がかかります。
登記が終わったら、税務署への法人設立届出書などの提出、年金事務所への健康保険・厚生年金保険の新規適用の届出に進みます。人材派遣は派遣スタッフを雇う事業なので、労働基準監督署での労働保険の成立手続きと、ハローワークでの雇用保険の手続きも必要です。法人は役員一人でも健康保険・厚生年金保険の適用事業所になります。

派遣スタッフの社会保険と労働保険は、加入の義務があるだけでなく、保険料の会社負担と手続きの事務が毎月続きます。許可申請の書類にも雇用保険の加入状況を書く様式があり、適正に加入させているかは許可のあとも労働局に見られます。会社設立の段階で、給与計算と保険の事務を誰が担うかまで決めておくと、後の流れが詰まりません。
登記が終わると、許可申請に添付する登記事項証明書が取れるようになります。定款の写しとこの登記事項証明書は、許可申請の書類のなかで会社設立の内容を示す中心になる二つです。
定款と登記事項証明書が、許可申請でどう見られるかを書いた記事
出典商業・法人登記の申請手続 (法務局/2026年10月18日確認)

二段目は、労働者派遣事業の許可申請です。申請は会社単位で、主たる事務所を管轄する都道府県労働局(需給調整事業部門)に出します。労働局によっては申請前の事前相談を予約制で受けていますので、書類を作り始める前に、所管の労働局の案内を確かめてください。

許可申請の流れで手戻りが出やすいのは、事業所と派遣元責任者です。事業所は、事業に使える面積がおおむね20平方メートル以上あり、派遣スタッフと面談しても話が漏れない場所を確保できることなどが求められます。派遣元責任者は、成年に達した後3年以上の雇用管理の経験などが必要で、不在のときの職務代行者もあらかじめ選んでおきます。
人材派遣の許可の審査では、申請書に書いたことが実際の事業所と体制で裏付けられているかが見られます。申請の直前だけ数字や体制を整えるのではなく、許可のあとも同じ状態を保てる形で準備してください。許可を取ったあとに要件を欠いたり法令に違反したりすれば、改善命令や事業停止命令、許可の取消に至ることがあります。
許可申請の流れを、労働局への相談から段階ごとに書いた記事
出典申請・届出等の手続(労働者派遣事業を適正に実施するために) (厚生労働省/2026年10月18日確認)

人材派遣の許可を取得するための書類は、大きく分けて三種類あります。労働局の様式に書き込む書類、役所から取り寄せる書類、会社が自分で作る規程類です。労働局のページでは、法人と個人に分けた新規許可申請の書類一覧と、記載例が公開されています。
| 種類 | 主な書類 | 会社設立との関係 |
|---|---|---|
| 労働局の様式 | 許可申請書(様式第1号)、事業計画書(様式第3号)、キャリア形成支援制度に関する計画書、雇用保険等の被保険者資格取得の状況報告書 | 事業計画書に、派遣スタッフの人数見込みや事業所の内容を書く |
| 取り寄せる書類 | 定款の写し、登記事項証明書、役員と派遣元責任者の住民票、決算書類、事業所の使用権を示す書類 | 会社設立の登記が終わらないと登記事項証明書は取れない |
| 自分で作る書類 | 個人情報適正管理規程、就業規則(教育訓練や賃金の定め)、役員と派遣元責任者の履歴書 | 会社設立の前から作り始められる |
書類の名称と範囲は労働局の書類一覧による(2026年10月18日確認)。必要書類は改正や労働局によって異なることがあるため、所管の労働局の最新の一覧で確かめてください。
山口労働局の案内では、添付する住民票は本籍地の記載があり、個人番号(マイナンバー)の記載がないものを用意するよう注意が書かれています。取り寄せる書類には発行からの期限が問われるものがあるため、早く取りすぎると取り直しになります。逆に、規程類は会社設立の前から書き始めても困りません。

会社設立と許可申請の書類を時系列で並べると、どこで何が詰まるかが見えます。いちばん多いのは、登記事項証明書が取れる日から逆算せずに住民票を取ってしまう、事業所の契約が会社設立より前で名義が個人のままになっている、といった順番の取り違えです。書類の一覧と取り方、自分で作る三種類の規程、そろえる順番は、それぞれ下の記事で詳しく書いています。
必要書類を詳しく書いた記事
出典許可・更新・事業廃止に必要な書類(様式等)|山口労働局 (山口労働局/2026年10月18日確認)

「人材派遣 許可 期間」で調べると、二つの意味の期間が混ざって出てきます。一つは会社設立から許可が下りるまでの期間、もう一つは許可を受けてから更新までの有効期間です。どちらも、人材派遣の会社設立の資金計画に直接効いてきます。
厚生労働省は、許可申請を事業開始予定時期のおおむね2〜3か月前までに行う必要があるとしています。ここに、その前の会社設立の登記、届出、講習の受講、書類の準備の期間が加わります。審査の進み方は書類の状況や労働局によって変わるため、具体的な日程は所管の労働局に事前相談の段階で確かめてください。
また、最初の許可申請でどの決算を使うかによって、申請できる時期が変わります。会社設立の直後で決算書がない場合と、すでに決算期を迎えた会社の場合とでは、資産要件の確認のしかたが違います。基準資産額や現金・預金が増えたことを中間決算や月次決算で示す場合は、公認会計士または監査法人による手続が必要になる点にも注意してください。

会社設立のときに資本金で資産要件を満たしても、その後の赤字で基準資産額が下がれば、更新の段階で要件を満たさなくなります。人材派遣は派遣スタッフの給与を先に払い、派遣料金を後から受け取る資金の流れになりやすい事業です。会社設立から営業開始までの期間と、有効期間の期限は、下の記事でそれぞれ詳しく書いています。
出典労働者派遣事業関係業務取扱要領 第3 適正な運営の確保に関する措置に係る手続 (厚生労働省/2026年10月18日確認)

許可証が交付されて、ようやく人材派遣の流れが動き始めます。人材派遣は、派遣元(自社)、派遣先(取引先の企業)、派遣スタッフの三者で成り立ちます。派遣元と派遣先の間には労働者派遣契約、派遣元と派遣スタッフの間には雇用契約があり、仕事の指示は派遣先が出しますが、雇い主は派遣元です。
この契約の流れで、会社設立の段階では見えにくい義務がいくつも出てきます。同一労働同一賃金への対応として、労使協定方式か派遣先均等・均衡方式かを選ぶ必要があり、どちらを選ぶかで人件費の設計そのものが変わります。キャリアアップに資する教育訓練は、フルタイムで1年以上の雇用見込みの派遣スタッフ一人当たり、最初の3年間は毎年おおむね8時間以上を有給かつ無償で行います。マージン率などの情報提供も求められます。

お金の流れにも注意が要ります。派遣先からの派遣料金の入金より先に、派遣スタッフへの給与と社会保険料の支払いが来ます。許可証が届いた月に契約が取れても、入金は翌月以降になるのが普通で、その間の資金は会社が立て替えます。許可の取得をゴールにせず、最初の入金までの流れを数字で追っておいてください。
許可を受けたあとは労働局の指導・監督の対象になり、違反があれば改善命令、事業停止命令、許可の取消に至ることがあります。名義貸しや二重派遣も法律で禁じられています。人材派遣の会社設立は、許可が下りてからのほうが守る項目の多い事業だと考えてください。
出典労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(e-Gov法令検索) (e-Gov法令検索/2026年10月18日確認)

人材派遣の会社設立の流れを、もう一度順番どおりに並べます。
この流れのなかで、順番を入れ替えられる工程はほとんどありません。会社設立の登記を先に急ぐより、資産要件と事業所と派遣元責任者の見通しを先に立てたほうが、結果として許可までの期間は短くなります。
この記事の金額と期限は2026年8月27日時点で厚生労働省・法務局・国税庁などの公表資料により確かめたもので、2026年10月18日に内容を見直しています。制度は改正されます。人材派遣の会社設立と許可申請を進めるときは、出典のページで最新の内容を確かめ、上の相談先に確認してください。
出典都道府県労働局(需給調整事業担当)所在地一覧 (厚生労働省/2026年10月18日確認)
人材派遣の会社設立は、流れそのものは決まっています。事業の設計、定款と登記、社会保険の届出、許可申請の書類、労働局の審査、許可証の交付、派遣契約。順番を入れ替えられる箇所はほとんどありません。だからこそ、最初の設計で資本金と事業目的と決算期を間違えると、後ろの工程がすべてずれます。
読み終えたら、まず手元の資金で基準資産額2,000万円・現金預金1,500万円(事業所1か所の場合)を満たせるかを確かめてください。満たせる見込みが立ってから、会社設立の作業に入る。それがいちばん手戻りの少ない流れです。
許可が下りるかどうかは所管の都道府県労働局が判断します。申請書類の作成や提出の代行は社会保険労務士、登記は司法書士、役員報酬や決算期と税額の判断は税理士にご相談ください。当サイトは一般的な制度の解説であり、許可申請の代行や個別の税務相談ではありません。
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