廃業と許可の取消し。人材派遣の会社設立の前に知っておく終わり方
改善命令、事業停止命令、許可の取消し、廃止の届出。労働者派遣事業には終わり方にも規定があります。会社設立の前に知っておくこ…
人材派遣を始めるには、まず法人をつくり、そのうえで労働者派遣事業の許可を取る、という二段構えになります。会社設立の登記が終わらないと許可申請には進めず、許可が下りるまで派遣の営業はできません。その間も事業所の家賃や人件費といった固定費はかかります。 さらに、資本金の決め方はそのまま許可の資産要件に直結し、許可の更新時にも同じ水準を満たし続ける必要があります。このサイトは、厚生労働省・都道府県労働局・法務局・日本年金機構などの一次情報をたどり、許可が下りる条件と、下りない条件の両方を並べて整理しています。
いずれも2026年8月27日時点で、厚生労働省の公表資料により確認したものです。制度は改正されますので、判断される際は必ずリンク先で最新の内容をご確認ください。許可の可否は所管の都道府県労働局の審査によります。
2,000万円
基準資産額(事業所1か所あたり)
資産(繰延資産・営業権を除く)の総額から負債の総額を引いた額。事業所の数を乗じた額以上が必要です。会社設立のときの資本金の決め方が、そのままここに効いてきます。
出典:厚生労働省|許可基準(労働者派遣事業を適正に実施するために)(2026年8月27日確認)
1,500万円
自己名義の現金・預金
事業資金として、こちらも事業所の数を乗じた額以上。基準資産額とは別に見られます。土地や車で基準資産額を満たしても、現金がなければ許可の要件は満たしません。
出典:厚生労働省|許可基準(労働者派遣事業を適正に実施するために)(2026年8月27日確認)
1/7以上
負債総額に対する基準資産額の比率
基準資産額が負債の総額の7分の1以上であること。人材派遣の会社設立で借入を厚くすると、この一本で引っかかることがあります。3つの資産要件は同時に満たす必要があります。
出典:厚生労働省|許可基準(労働者派遣事業を適正に実施するために)(2026年8月27日確認)
20㎡程度
事業所の面積
労働者派遣事業に使用し得る面積がおおむね20平方メートル以上。位置・設備からみて適切であることも見られます。許可の審査には事業所の実地確認が含まれます。
出典:厚生労働省|許可基準(労働者派遣事業を適正に実施するために)(2026年8月27日確認)
3年
労働者派遣事業の許可の有効期間
初めて許可を受けた場合は許可の日から3年。一度更新すると以後は5年です。更新の申請は有効期間が満了する日の3か月前までで、超過は認められません。
出典:厚生労働省|労働者派遣事業関係業務取扱要領 第3(2026年8月27日確認)
21万円
許可申請そのものにかかる法定費用
収入印紙12万円+5万5千円×(事業所数−1)に、登録免許税9万円を加えた額。事業所1か所なら21万円です。会社設立の登記にかかる登録免許税とは別にかかります。
出典:厚生労働省|申請・届出等の手続(2026年8月27日確認)
人材派遣の会社設立で重いのは、法定費用より資産要件のほうです。基準資産額2,000万円・現金預金1,500万円・負債比率7分の1は、事業所1か所でも同時に満たす必要があり、しかも許可の更新のたびに満たし続けなければなりません。 なお、小規模派遣元事業主への暫定的な配慮措置は、平成28年9月30日以降は旧特定労働者派遣事業を行っていた事業主からの申請に限られています。これから会社設立をする方は原則として対象外です。 許可の可否は所管の都道府県労働局へ、申請書類の作成・提出代行は社会保険労務士へ、税額の判断は税理士へご確認ください。
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